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四季の花ものがたり
チューリップ
春の花壇を色とりどりに染めるチューリップ。
ユリ科チューリップ属の花で、花色が豊富なのはもちろん、
一重や八重、花の先端が尖ったユリ咲き、フリルの花びらのパロット咲き、
花先がギザギザになったフリンジ咲きなど多くの種類があります。
名前も「アラジン」「ピンク・ダイヤモンド」「バレリーナ」など
かわいらしいものが多いですね。
そんなチューリップの原産地は、トルコから中央アジアにかけての地域。
オランダを連想される方も多いのですが、ヨーロッパへは16世紀中頃に伝わり、
日本へは1863年にフランスから入ってきました。
ちなみにオランダでは、1634〜37年の間、
上流階級の間でチューリップ人気が熱を帯び、
球根がとんでもない高値で取引きされるようになりました。
珍しい球根がなんとビール工場と交換されたという逸話も残っています。
チューリップの新品種が競って投機の対象にされたため、
経済的混乱に陥ったこの4年間は、
有名な「チューリップ狂時代」として歴史に刻まれています。
しかしこの時代のおかげで、多種多様な種類と系統のチューリップが誕生し、
チューリップ人気はますます高まりました。
今日では、その数約5,600品種といわれ、
日本国内で出回るものだけでも、100種以上にはなるようです。
ところで、チューリップの花名の語源は、
トルコ語の「ツルパン」(Tulipam:ターバンの意)から。
ターバンに似ているからとも、ターバンのトルコ語トゥルバンドを
花の名前と勘違いして伝えられたからともいわれています。
ちなみに和名は、鬱金香(うこんこう、うっこんこう)。
湧永満之記念庭園では、色とりどりのチューリップが誇らしげに咲いています。
花言葉は、花色によって異なり、
赤いチューリップ「あなたを愛します」、黄色は「望みなき愛」、
白色は「失恋」。また、紫色は「私は愛に燃える」など。