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四季の花ものがたり
サザンカ
落ち葉舞う晩秋から初冬にかけて、花を咲かせるサザンカ。
花の少ない時期の庭に、彩りを添えてくれる貴重な花で、
冬の茶席でもよく使われます。
童謡「焚き火」でも
♪〜 サザンカ サザンカ 咲いた道
焚き火だ 焚き火だ 落ち葉焚き 〜♪
と歌われていますね。
日本原産のツバキ科の常緑小高木で、
四国や九州などの温暖な地域に自生しますが、
一般には鑑賞用として植えられています。
中国名を「茶梅」と言い、これが本来の漢字名ですが、
日本では中国のツバキにあたる名「山茶花」をサザンカと呼んでいます。
読みは、「山茶花(サンサカ)」→「茶山花(ササンカ)」→「サザンカ」と
変化しました。名前の由来は諸説ありますが、
花の香りがツバキよりも強いサザンカは、
お茶に香気をつけるために用いられていた歴史があり、
そのため「山茶花」の名がついたという説もあります。
ツバキの仲間ですが、花が丸ごとぽとりと落ちるツバキと比べて、
サザンカは花びらを一枚ずつ散らしていきます。
江戸時代の初期には、すでに園芸品種として知られていましたが、
長崎の出島に来ていた医師ツンベルクが欧州へ持ち帰り、西欧でも広まりました。
学名「Camellia sasanqua」も、英名「Sasanqua」も、和名の「サザンカ」にちなんで。
現在では園芸品種も数多く、花色も淡紅色、桃色、白などがあります。
花言葉は、「困難に打ち勝つ」「ひたむきさ」など。