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ニンニクの化学

その変化の特徴を活かした加工処理によって様々な調製物

生ニンニクの加工法の違いにより、ニンニク調製物の含有成分の種類や含量組成が異なります。これは、生ニンニク中に存在するアリイナーゼに代表される酵素と、各々の前駆体物質の反応が、加工法の違いによる影響を受けやすいことに起因しています。その結果、各種ニンニク加工物では、効果の差が生じてくると考えられます。

主な生ニンニクの加工法は、
(1)生ニンニクを乾燥後、粉末にする(ガーリックパウダー)、
(2)生ニンニクを水蒸気蒸留する(ガーリックオイル)、
(3)生ニンニクを植物油で抽出する(オイルマセレート)、
(4)生ニンニクを時間をかけて熟成する(熟成ニンニク)
の4種類に区別され、各々の加工法により特徴的な有機イオウ化合物が生成してきます。加工法(1)では生ニンニクの成分がそのまま残存され易く、乾燥温度等の加工条件によりアリイナーゼ活性も保持されています。したがって、調製された粉末に水を加えると、速やかにアリシンを生成し、これまで述べてきた臭い化合物の生成が起こることとなります。加工法(2)の主成分は、アリシンから化学反応によって生成したアリルスルフィド類です。ニンニクの特徴的な臭いを代表する成分で構成され、生ニンニクからの収量は0.2〜0.5%程度とされています。加工法(3)はすり潰したニンニクをオイルと混合し室温に放置する、あるいは生ニンニクをオイル中ですり潰し室温に放置するという方法で調製されます。水蒸気蒸留のような熱分解反応以外の反応が起こり、アリルスルフィド類に加え、ビニルジチインとアホエンが生成してきます。加工法(4)は酵素の働きにより生成する水溶性イオウ化合物に特徴があり、S−アリルシステイン、S-1-プロペニルシステイン、S-メチルシステインやS−アリルメルカプトシステインが含有されています。また、イオウを含む化合物以外に、熟成過程におけるメイラード反応物の生成も特徴のひとつとして上げられます。