食卓の健康 ー 料理の鉄人に習う家庭料理と料理の心 ー
にんにくの四季 『肉じゃが』
道場 六三郎
みちばろくさぶろう
1931年1月3日、石川県山中温泉生まれ。
19歳で本格的に料理人としての第一歩を踏み出す。フジテレビの『料理の達人』では、27勝3敗1引き分けの輝かしい成績を収め、最強鉄人決定戦等、すべてのタイトルを手にした。現在、銀座「ろくさん亭」と「懐食みちば」でその名人の味を楽しめる。2005年「現代の名工」受賞、2007年「旭日小綬章」受賞。
■ 銀座ろくさん亭
TEL 03-3571-1763
■ 懐食みちば
TEL 03-5537-6300
料理人にとっていちばん大事なのは、 「謙虚な気持ち」と「思いやりの心」
10代後半で料理の道を歩み始めてから60年、長い道のりの中ではたいへんな時期もあり、料理人を辞めようと思ったこともありました。そんなとき、子供の頃に幾度となく聞いた両親の言葉に励まされました。
「世の中には体の不自由な人もたくさんいる。おまえはこうやって元気に生きているだけで幸せじゃないか。物事に感謝することを忘れてはいけない」。
料理人になってからも、つらいときはこの教えを思い出し、逆境は僕が成長するために神様がくださった試練だと考えるようにしているんです。料理人にいちばん大事なのは、謙虚な気持ち、思いやりの心だと思います。 「知恵もなければ技もなし。僕にあるのは思いやり」。
先日、色紙にこう記しました。思いやりの心こそ、もてなしの原点。それと、料理人は体が資本。健康でなければ生涯現役でいられません。
今春、思いがけず、旭日小綬章の光栄に浴しました。和食の職人では初めてのことだそうで、身に余る光栄とこれまで支えてくださった方々に感謝するのみです。
- 【材料】 (4人前)
- じゃがいも中4個、牛バラ肉200g、きぬさや30g、にんにく1片
合わせ汁―酒60cc、濃口しょう油30cc、みりん60cc、砂糖大さじ1
【作り方】
- (1) じゃがいもは皮をむいて適宜に切り、塩・砂糖少々にてゆで、ざるに上げておく。
- (2) にんにくを3~4mmの厚さに切る。
- (3) 鍋を空のまま火にかけ、(1)のじゃがいもを入れて水分をとばし、粉ふきいもを作る。
- (4) 牛バラ肉を適宜に切り、合わせ汁の中でバラバラにほぐし、(2)のにんにくを入れて炊きあげる。
- (5)器に(3)のいもを盛って黒コショウと塩を少々をふり、その横にゆでたきぬさやと(4)の牛肉を盛り付け、山椒をふる。
「ろくさん」直伝 料理のポイント
- ◆ 牛肉は、合わせ汁の中でバラバラにほぐしてから鍋へ。この一手間で味がよくなじみます。
- ◆ 牛肉には山椒、男爵いもには黒コショウと塩、と素材を引き立てる調味料をプラスします。
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本ページの記事は湧永製薬発行情報誌“大元気 冬号”に好評掲載中です。
次回「春号」をお楽しみに