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今月の健康情報 バックナンバー

歯の健康と睡眠
            Tomohiro Miura(湧永製薬 学術・営業薬制部)


極端な睡眠時間や質の悪い睡眠は生活習慣病の罹患リスクを高め、かつ症状を悪化させることが分かっています。睡眠と健康の関係についての理解を深め、生活習慣を見直しましょう!



◆◇あなたの睡眠時間は何時間?

睡眠時間は短くても長くても健康に影響がある事が分かっています。では何時間眠れば良いのでしょうか?

体が必要とする睡眠時間は遺伝的体質による個人差に加え、生活環境にも影響されますが、日本人の睡眠時間を調査した結果によると、平日は6〜7時間、週末は8時間睡眠という回答が最も多い結果となりました。 1)

専門家の見解では、日中に眠気が起こらない程度に眠れていれば、適切な睡眠時間がとれていると考えられています。必要な睡眠をとる事ができているかどうかは日中しっかり覚醒して過ごせたかを目安にしてみましょう! 2)

◆◇歯の健康と睡眠

東北大学の研究によると、歯が無い高齢者は、短時間睡眠や長時間睡眠になるリスクが高いことが明らかになったそうです。歯が0本の人は短時間睡眠 のリスクが20 本以上ある人に比べて1.4倍、長時間睡眠のリスクが 1.8倍になることが示されました。

また歯が19本の人たちでも短時間睡眠になるリスクが1.3倍、長時間睡眠になるリスクが 1.5 倍高くなるという結果になりました。つまり歯の本数が減る事で本来必要な睡眠時間よりも極端に短くなったり、長くなる可能性が示唆されています。
よってより多くの歯を残せるよう、歯の健康を保つ事が適切な睡眠の維持に関与している可能性があります。 3)

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◆◇歯周病

成人の8割は歯周病又は歯周病の疑いがあると言われており、また35歳以上で歯を失う原因の1位は歯周病です。 4)そして、歯周病は様々な生活習慣病の始まりであるという考え方が提唱されています。 5)このような事から歯周病の予防を行う事が適切な睡眠時間の維持や生活習慣病の予防に繋がると考えられます。


◆◇口腔ケアで失う歯の本数は減らせる

重度歯周炎患者を対象にした試験で、歯周炎の治療後、定期的なメンテナンスを施した群と問題発生時のみ不定期にメンテナンスを行った群を比較したところ、10年間で失った歯の本数は定期的にメンテナンスを行った群の方が少ない事が分かりました。予防の意識を持ってしっかり口腔ケアを行う事でより多くの歯を残せると考えられます。 6)

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◆◇運動をすることも効果的

持久運動を行う事で口の中の細菌数が減少する事が報告されています。持久運動によって唾液成分などの口腔環境が変化し、歯周病菌の増殖が抑制できる可能性があるそうです。 7) また、長期的な運動は寝つきを良くしてくれる事が知られています。 8)

寝つきが悪いと感じる方は座って過ごす時間を1時間減らし、その分、体を動かす時間を作りましょう 。 座っている時間を減らし、運動を行う事は筋肉の減少を防いで介護が必要な状態になるリスクを減らすだけでなく、精神的なストレスも軽減してくれる事が報告されています。 9)

◆◇年に1〜2度は歯科検診を

どんなに丁寧に歯をみがいていても汚れは残ります。歯垢はうがいをした程度では落ちません。 歯周病を防ぐには1年に1〜2回は歯科医師にチェック(健診)してもらいましょう。かかりつけ歯科医を決め、定期的に診察を受けておくと、歯茎のちょっとした変化にも気づいてもらいやすくなります。


参考)
1)ナショナルジオグラフィック「睡眠の都市伝説を斬る 第 2
2)睡眠障害の対応と治療ガイドライン
3)東北大学プレスリリース 2018年10月
4)H28 厚労省 歯科疾患実態調査
5)日本臨床 ,61(10),1837 1843,2003
6)健康長寿社会に寄与する歯科医療・口腔保健のエビデンス 2015
7)スポーツ医学 第 20 巻 1 2016
8)Sports Med. 1996 Ap r;21(4):277 91
9)Preventive Medicine Reports Vol.20,(2020) 101213




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