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水虫の季節、予防と治療のポイントは?
by Isao Sumioka, PhD(湧永製薬 ヘルスケア開発部)


 ジメジメしたうっとうしい梅雨の時期がもう直ぐやってきます。「水虫」に悩まされている方にとって、これから夏にかけて辛いシーズンになりますね。今回はこの「水虫」との付き合い方をご紹介致します。

 ところで「水虫」って面白いネーミングだと思いませんか? この語源は江戸時代にまで遡ると言われています。農家の人が田んぼで作業する時期になると手足に水疱(すいほう)ができて、とても痒くなったそうです。勿論、当時は原因がはっきり分かっておらず、水の中にいる虫に刺されたのだと思い、「水虫」あるいは「田虫」と呼ばれるようになったようです。
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 昔は下駄や草履を履く時代で、水虫にかかる人は非常に少なかったようですが、靴下やストッキングを付けて靴を履いて生活するようになった現代社会では、足が蒸れて水虫患者が急増してきており、一種の現代病(あるいは文明病)とも言われています。

●水虫とは?

 水虫の原因は白癬菌(はくせんきん)というカビの一種で、皮膚の一番外側の角質層に棲みつき、ここでケラチンという蛋白質を栄養源として繁殖します。

 この白癬菌は暖かくて湿った環境を非常に好みますので、これから到来する梅雨のシーズンが1年で最も活動が盛んな時期になります。白癬菌の活動が盛んになると皮膚の奥の生きた細胞が刺激されて、痒みや水疱などの症状が現れてきます。


 白癬菌は体のどこにでも棲みつくことが可能で、感染部位によって以下のように呼名が異なります。足の裏、手のひら、爪に感染して起きるものを一般的に「水虫」と呼んでいます。

  ・足の裏、手のひら、爪に感染・・・・・水虫(各々 足白癬、手白癬、爪白癬)
  ・太ももの内側(股部)に感染・・・・・いんきんたむし(股部白癬)
  ・頭部に感染・・・・・・・・しらくも(頭部白癬)
  ・上記以外の部位に感染・・・・・・・・たむし(体部白癬)

 感染部位としては足の裏に感染する水虫(足白癬)の割合が非常に高く、全体の約85%を占めていると言われていますので、ここでは足の水虫に関するお話を中心にいたします。

 さて、Japan Foot Week研究会が行った調査(日皮会誌,111,2101,2001)では、日本の水虫患者数は約2,500万人と推定されております。

 1日中靴を履いていると、靴の中は白癬菌が活動しやすい高温・多湿になりますので、水虫患者はサラリーマン男性に多いというイメージがありましたが、最近では女性でも悩んでいる方が多いようです。働く女性が増え、長時間 パンプスを履いて仕事をする機会が多いことで足が蒸れ、水虫に感染しやすい環境が整ったものと考えられています。

●水虫予防のポイント

 水虫感染は床などを介して起こるケースが多いと言われていますが、日常生活のちょっとした注意で、感染を未然に防ぐことができます。そのポイントをご紹介します。

1.足はできるだけ蒸れない状態に!
 白癬菌は高温多湿の環境を好みますので、足を蒸らさないようにすることが非常に大切です。靴は通気性の良い物を選び、時々陰干しして湿気を取り除きましょう。また職場ではできるだけ靴を脱ぐ、家では靴下を脱ぎ素足で過ごす、などで足をできるだけ蒸れない状態にしておきましょう。

2.足は毎日洗い、清潔に!
 白癬菌が付着しても角質層に侵入するまでに少なくとも1日位かかると言われていますので、足を毎日洗う習慣をつけましょう。洗い残しがあると水虫の好発部位となりますので、足の裏や足の指の間も入念に洗いましょう。また、靴下は一番足の皮膚と接触する時間が長いので、毎日取り替えましょう。

3.水虫患者が家族にいる時はバスマットやスリッパは別々に!
 水虫患者が家族内にいる時は、バスマットやスリッパを共用すると感染機会を増やしてしまいますので、別々の物を用意しましょう。またバスマットはまめに洗ってよく乾かし、常に清潔な状態で使いましょう。

4.床掃除はこまめに!
 水虫患者が家族内にいる時は、部屋のほこりの中にその人の落とした白癬菌がいることが多いので、床や畳、カーペットはこまめに掃除し清潔に保ちましょう。

5.その他
 ペットを飼っている家庭では、イヌやネコなどから感染することもありますので注意しましょう。
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●水虫治療のポイント

 水虫に一度罹ると、夏に症状が増悪し冬に軽快する、というサイクルを毎年繰り返し、なかなか治らないと言われていますが、ポイントをおさえた治療を行うことで完治も夢ではありません。以下にそのポイントをご紹介します。

1.根気よく治療をする
 水虫を治療する際、「かゆみが治まったら、いつの間にか薬をつけるのをやめてしまった」という人が多いのではないでしょうか。白癬菌の棲家である角質層は非常に厚く、かゆみなどの症状が治まっても角質層の奥に菌が潜んでいることがありますので、症状が治まった後も最低1ケ月は治療を続け、再発を防ぎましょう。

2.薬剤は少し広めに塗布する
 白癬菌は症状が発生している範囲よりも広く寄生していることが多いので、薬剤は少し広めに塗布しましょう。入浴後は角質層がやわらかくなっているので、薬剤を塗ると浸透しやすく効果的です。

3.患部を清潔に保つ
 白癬菌の増殖を抑え、二次感染を防ぐため患部はよく洗い、常に清潔に保ちましょう。

4.患部の乾燥に心がける
 白癬菌はじめじめした環境を好みますので、ムレを防ぎ、乾燥に心がけましょう。

 水虫薬にはいくつかのタイプの製品がありますが、患部がジュクジュクした水虫にはクリーム剤、乾燥した水虫には液剤、乾燥した広範囲の水虫にはスプレーがお勧めです。お肌が弱い方には刺激性の少ない製品もありますので、薬局の先生に相談してみましょう。

さて、今回の「水虫」に関する情報ですが、おわかりいただけたでしょうか?
梅雨の時期に水虫でお悩みの方は、直接お近くのクスリ屋さんに健康相談してみませんか?
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