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低体温症は食欲不振や疲れやすさの原因にも
by Kanako Aramaki, M.Eng.(湧永製薬 学術部)


近年、平熱が36℃以下という「低体温」の人が増えています。極度なダイエット、ストレスや老化などが原因で、熱の産生と放散のバランスが崩れたことによるものです。そのまま放っておくと様々な病気を発症し、突然死の原因にもなりかねません。今回は、低体温症とその改善方法をご紹介いたします。


◆◇低体温症とは?
低体温症とは、深部体温が35℃以下の状態を指し、32〜35℃を軽症、28〜32℃を中等症、20〜28℃を重症と分類されます。また、深部体温とは、体の表面や指などの体温とは異なり、脳や心臓など生命を維持している臓器の温度を指します。通常の深部体温は、肝臓38.5℃、直腸38.0℃、舌下37.0℃です。


◆◇なぜ低体温症が起こる?
体の表面と深部に体温センサーのはたらきをしている神経があります。そのセンサーが感知した体の外部温度と筋肉や肝臓などの臓器の温度をもとに、脳の視床下部(体温調節中枢)が体温調節をして、体の表面と深部の温度差が適切に維持されています。指先などの末梢血管は、寒さを感知すると自律神経の働きによって収縮して体温を維持しようとします。また、震えによって筋肉が熱を産生し体温低下を防ごうとします。
 しかし、極度なダイエット、筋肉や甲状腺ホルモンの減少などにより、体で作られる熱量(熱産生)が低下したり、ストレスや老化などによって自律神経が乱れたり、血管の収縮機能が上手く働かないと、熱放散とのバランスが取れず、低体温症になります。

参考:『低体温』月刊薬事53(9),57-62,2011


【体温調節のメカニズム】

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参考:『身近な“?”の科学 冷え性』 Newtone 2010/12/25


◆◇低体温症が体に与える影響
◯血行不良 ・血圧上昇  ◯消化不良 ・食欲不振  ◯代謝の低下
◯体力の低下(疲れやすい)  ◯意欲・集中力の低下  ◯免疫力の低下


◆◇正しい体温の測り方
健康な人の平熱は36.5〜37.1℃といわれています。下記のポイントをおさえて、正しく体温を測るように心がけましょう。

‖定前の準備として約10分間、脇をしっかり閉めましょう。

体温計の先を斜め下から、脇下の一番へこんでいる部分に当て、無理なく腕を体に密着させて測定しましょう。

O討しっかり閉まるように、測定する腕の手のひらを上にしましょう。
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参考:大阪府薬雑誌 Vol.61, No.6 (2010)


低体温症と冷え性は違う??
 
●低体温症:代謝によって発生する熱(熱産生)と、体から逃げていく熱(熱放散)のバランスがとれず、体全体の温度が低くなること。
 
●冷え性:深部体温を維持するための一種の生体防御反応。つまり、体内の熱を逃さないようにするため、手足などが冷えること。
 
2つのメカニズムは異なりますが、密接に関わっており、低体温症の方は指先やつま先などに血液が充分に行き渡らず、冷えてしもやけができたり、靴下をはかないと眠れないといった冷え性の不快な症状に悩まされる方が多いとされています。しかし、低体温症の方の中には、防御反応(血管の収縮など)が働かずに体の熱を放散しているため、冷え性の症状が表れず、知らず知らずのうちに深部体温が低下している方もいます。


◆◇日頃、心がけて欲しい6つのポイント
☆ストレスを上手に発散する。
☆適度に体を動かす。
☆規則正しい生活を心がける。
☆体温をあげる食材(右図)を積極的にとる。
☆シャワーだけで済まさず湯船につかる。 ☆衣服や冷暖房を上手に活用する。
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