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ストレスで五月病かと思ったら・・・うつ病や適応障害の可能性も
by Koji Yokoyama, M.S.(Pharmacy)(湧永製薬 学術部)


大学生や新入社員に、5月頃多くみられる「五月病」。しかし、「五月病」は病院などで使われる正式な病名ではありません。医学的には、新しい環境の変化についていけないことで起こる精神疾患の「気分障害」(うつ病など)、あるいは「不安障害」(適応障害など)と診断されます。

◆「五月病かと思ったら、実は・・・・・」◆
5月頃にやる気が出ない、気分が沈みがちという状態になると、五月病だと片付けられがちです。最近は「プチうつ」と言われることもあります。

しかし、注意が必要なときもあります。

例えば気分転換や友人などからの助言で軽減しないと、不安感やあせりで症状が増幅したり、長期化することがあります。このような症状が見られるときは、「気分障害」という精神疾患を発症している可能性があります。
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抑うつ症状が現れる「気分障害」は、比較的よく知られている「うつ病」や、暗いうつ状態と明るい躁状態を繰り返す「躁うつ病(双極性障害)」、うつほど深刻ではないが長期にわたって不調が続く「気分変調症」があります。
また、新しい環境にうまく適応することができずに、不眠、頭痛などの身体症状や不安感、イライラ感や意欲の低下などの精神症状が現れる「不安障害」を引き起こす可能性もあります。なお不安障害の中には、適応障害やパニック障害などが含まれます。


◆どうして、そんな症状が起こるの?◆
気分が落ち込んでいる「抑うつ症状」は、必ずしも病気ではありません。しかし、抑うつが意欲や行動を阻害し、より一層症状を深めるような悪循環を引き起こすと、「うつ病」と呼ばれる状態になります。

「うつ病」になると、脳の中でノルアドレナリンやセロトニンといった神経伝達物質が減少してしまいます。そして職場等でのストレス、家庭内での葛藤、または完璧主義的な性格によっても神経伝達物質は減少します。

一方、「不安症状」は、将来起こる可能性がある危険や苦痛に対する、不快な症状です。不安の原因を除けず対策が取れないと、不安が増大して交感神経、副交感神経といった自律神経系の働きに乱れが生じたり、眠れなくなってしまいます。これは脳内での「興奮を鎮めるメカニズム」がうまく働かないために起こります。 不安は抑うつと症状は似ていますが、原因(ストレス要因)がはっきりしているという特徴があり、原因を除くことができれば軽減できるという点で、異なります。なお気分障害(うつ病など)と不安障害(適応障害など)は、共存していることが多いとされます。 gogatu1.bmp


五月病かと思われたときは、気分障害(うつ病など)と不安障害(適応障害など)の可能性について、下のチェックリストでチェックしてみましょう↓↓

働く方のうつ病自己チェック (参考:厚生労働省ホームページ)
最近1ヶ月の症状で、下の項目に当てはまるものに、ほとんどない(0点)、ときどきある(1点)、よくある(3点)をつけて点数を合計します。11点以上は、ちょっと注意が必要です。
 
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◆どうしたらよいの?◆
まず何はともあれ、ストレスをためないようにするのが一番です。症状が軽い場合は、軽く体を動かす、音楽を聴く、読書をするなど、自分に合ったストレス解消法を身に付けましょう。

体調や気分の変調が続き、上のチェックリストで11点以上の場合は、ちょっと注意が必要です。気分障害(うつ病など)と不安障害(適応障害など)の可能性も考えられます。もし症状が長引く場合は出来るだけ早く神経内科を訪ねてみましょう。

また薬物療法(抗不安薬や抗うつ薬)で症状が改善することもあるので、いつもと様子が違うことを自覚したら、早めに医師に相談しましょう。不安障害(適応障害)の場合は、原因のストレス要因を除くため、職場の配置転換を願い出たり、気分転換を図るための休養をとることも大切です。 gogatu3.bmp


学校や職場など、環境が絶えず変化する現代は、「自分はそんなことにはならない!」と誰にも言い切れない時代です。自分以外にも周りの人に辛そうな様子が見えたら、注意して見てあげるようにしましょう。



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