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人間だけが持つ腰痛の悩み

 近年、整形外科を訪れる患者さんのうちで、最も多い症状が「腰痛」であるといわれています。 また全疾病のうち腰痛が原因で通院している患者さんの数は男性が3位、女性が2位を占めています(平成13年度 国民生活基礎調査)。
実際、私たちのまわりも、持病のように慢性的に腰痛をかかえている、あるいは重い荷物を持ち上げたとたん、突然の腰痛で動けなくなったなどという話も少なくありません。
また、年齢と共に腰の痛みを感じる、疲れたときに痛む、スポーツやちょっとした動作をすると痛む、など、年齢や性別を問わず年々増加しているのが、 腰痛の悩みです。
腰痛が人間だけに起こるといわれるのは、直立して歩行する二本足の人間は重い上半身を背骨だけで支えており、 体重が分散される動物と違い、背骨への負担が大きいことが要因のひとつだからです。とくに骨盤の上にある腰椎は、最も負担を受けやすい箇所であり、そのため私たち人間はしばしば腰痛に悩まされることになります。

26個の骨からできている背骨

 私たちの体を支えている大黒柱ともいうべき背骨は、1本の骨のように思えますが、じつは複数の骨が縦に積み重なってできています。背骨は円柱の後部に複雑な突起を持つ、椎骨だけでできているのではなく、円柱部の椎骨と椎骨との間に椎間板というクッション役の軟骨がはさまっています。
骨と骨の間にクッションが入ることで、体を曲げたりねじったりしても硬い骨同士が擦れたりぶつからずに済む仕組みとなっているわけです。脊椎と椎間板で成り立つ背骨の中央には、脊柱管とよばれる孔があり、そこから脳からつながっている神経の束である脊髄が貫いています。
そして、脊髄から枝分かれした神経が、脊柱管から体の末端に向けて伸びています。背骨には体を支える以外に、脳からの指令を体のすみずみまで伝達する通路の役割もあるのです。 私たちの背骨(脊柱)を横からみるとまっすぐではないく、ゆるくS字のカーブを描いています。この背骨のカーブが歩いたり走ったりするときの上下運動の衝撃を吸収したり、直立したときのバランスを保つ役目をしているのです。しかし、姿勢が悪いと、この重心がずれて腰の筋肉が緊張するようになり、腰痛も起こりやすくなります。

背骨は26個の骨からできている!

腰痛の原因と考えられるもの

骨や筋肉の異常

 腰痛の原因で最も多いのは、骨や筋肉の異常から起こるものです。姿勢がよくないと上半身の重心がずれるため、背骨を支えている筋肉が緊張を強いられ腰が痛くなります。 また重いもの持ったときなどに椎間板がとび出して神経に当たり、強い痛みを感じる椎間板ヘルニア、脊椎の後方の突起に、何らかの力が加わって骨が分離する椎間分離症、椎骨そのものがずれて不安定になる脊椎すべり症などがあります。
原因は日々の生活の中での姿勢の悪さ、運動不足、長時間労働による疲労を緊張、栄養の偏り、あるいは反対に激しいスポーツなど外部から急激に力が加わった結果、起こることもあります。 また高齢の方に多い腰痛は、長年の負担が積み重なり椎間板が変形したりつぶれたりして神経を圧迫することに伴うものです。

腰痛の原因

その他の原因

 その他の腰痛の原因としては、腎炎・腎盂炎・尿路結石・血管やリンパ管の詰まりやガンなどの腫瘍、 子宮筋腫など内臓の疾患、神経の疾患による麻痺、神経症、またはストレスなどの精神的な要因も考えられます。

腰痛になりやすいのはどんなタイプ?

1.腰痛になりやすい年齢

 小学生以下の子供には腰痛はあまり起こりませんが、年齢も40歳代以上になるとかなり多くの人が腰痛に悩まされるようになります。 一方、10代から20代にかけての若い層では、過激なスポーツによる椎間板ヘルニアや脊椎分離症などによる腰痛も多く見られます。 働き盛りの30代から40代にかけて、多く見られる腰痛は、長時間労働、運動不足、肥満、ストレスなどが原因となるケースです。 そして、50代以上では老化による変形性脊椎症や骨粗鬆症も増えてきます。

2.腰痛になりやすい体形

 痩せた人よりも肥満体の人、背の低い人よりも背の高い人、姿勢の良い人よりも姿勢の悪い人が一般的には、 腰痛になりやすい体形だといえます。とくに肥満の人は標準体重をオーバーした分だけ余分に腰への負担がかかり、骨盤が正常な傾斜を保てなくなります。 また、偏平足の人やO脚・X脚の人なども、通常より脚に負担がかかり、腰にストレスが加わって、腰痛を起こしやすいとされています。

腰痛になりやすい人
2.腰痛になりやすい体形

 職業上、同じ姿勢を長時間続ける仕事に従事しているほど腰痛になりやすいといえます。 1日中椅子に座っているデスクワーク、店頭での販売などで立ちづめの仕事、タクシーや長距離トラック・電車などの運転の仕事などがこれにあたります。 そのほか、寒冷地での作業や冷房の強い場所で行う業務などの人も体への負担が大きく、腰痛になりやすい職業といえるでしょう。 このような職業の人は、日頃から意識して腰痛の予防策に積極的に取り組むことが大切です。

腰痛の診断と治療法

 腰痛の診断と検査の流れ・・・ 腰痛の症状はその原因によりさまざまであり、診断の前に各種の検査が行われます。

1.問診・・・ 痛みの場所や、痛みの程度、どんな時に痛みを感じるか、などについて問診を行います。この時、出来る限り詳しく痛みの状態を説明することで、より具体的、正確な診断を受けることができますので、症状を前もって整理しておきましょう。

2.全身診察・・・ 脊柱や筋肉の状態を調べ、体の屈伸、下肢伸張テスト、しゃがんだり、片足立ち、神経障害の有無などを診察します。

3.X線検査・・・ 体の正面と側面からレントゲン写真を撮り、骨の状態や脊髄、椎間板などの検査を行います。このほかにCT検査やMRI検査、RI検査などの最新鋭の検査も必要に応じて行われます。

腰痛の代表的な症状と病名

1.腰痛症・・・ 腰痛があるが、レントゲン撮影や内臓疾患の検査でも異常が見つからない、というものを総称して「腰痛症」と呼んでいます。若い人に多く見られます。

2.ぎっくり腰(突発性腰痛症)・・・ 重いものを急に持ち上げたり、急激な運動をした時などに、突然腰だけに痛みが走り、身動きできないほどの激痛が起こることもあります。腰の捻挫ともいえるもので、痛みが消えるまで安静にします。繰り返すと椎間板ヘルニアを起こしやすくなります。

3.椎間板ヘルニア・・・ 椎間板の中に髄核が回りの線維輪からはみ出し、神経を圧迫して起こる障害。スポーツなど外部からの急激な圧力で起こる場合が多く、特に若い層では椎間板ヘルニアによる椎骨神経根の圧迫から坐骨神経痛を併発するケースが多いので注意が必要です。

4.脊椎分離症・脊椎すべり症・・・ 成長期に激しいスポーツをした人などに多く見られる脊椎分離症は、椎骨の後方の突起に何らかの力が加わり骨が分離したことにより起こる腰痛。脊椎すべり症は脊椎そのものがずれて不安定になり、腰痛や下肢の痛みの原因となります。

5.変形性脊椎症・・・ 40歳〜50歳代から多く見られる症状で、加齢によりすり減り、薄くなった椎間板の働きをカバーしようとして、上下の椎骨にバラのトゲ状の出っ張りができ、このトゲが痛みやしびれを起こします。

6.脊椎管狭窄症・・・ 推骨の後ろを通っている脊柱管が狭くなり、中の脊髄や神経の根元を刺激して、痛みを起こします。40歳代以上から発症しやすくなります。

腰痛の治療

腰痛の治療法としては、横になって安静にするほか、次のようなものがあります。

温熱治療・・・ 患部を温める。

牽引治療・・・ 器具で骨盤を牽引。

マッサージ・・・ マッサージのほか、ハリなどを使って痛みを和らげる。

神経ブロック治療・・・ 局所麻酔剤などを患部に注射する。

手術治療・・・ 上記の治療を3〜6ヶ月続けても改善が見られない場合に手術をする方法がある。最近ではなるべく手術をしない方向の治療が主流。

腰痛の改善、予防する日常生活の工夫

 腰痛は日頃のちょっとした注意の積み重ねでかなり予防できるものです。 腰痛予防で最も重要なことは、日常の動作で正しい姿勢を保ち、腰に余分な負担をかけないよう配慮することです。
これらの基本となるのは背骨(脊柱)の自然なS字カーブをゆがめる無理なポーズをとらない、長時間同じ姿勢をとり続けない、ということです。 日常生活の工夫に加え、積極的な腰痛予防としては、日頃から腹筋や背筋を鍛える運動を根気よく続けて、 脊柱をガードする筋力をつけることも効果的です。
また、腰痛の大敵である肥満やカルシウム不足などに陥らないよう、 日々の食事においても栄養バランスのよい食生活を実践し、内側からも予防を心がけるようにしたいものです。

少しの工夫で腰痛を改善!
寝方

本ページの記事は湧永製薬発行情報誌“大元気 秋号”に好評掲載中です。

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