夏梅 美智子(なつうめ みちこ)
[料理研究家]
簡単で、体にやさしい家庭料理を提案する料理研究家。和・洋・中を問わず、身近な材料で手軽にできるおかずや、便利に応用できるたれ・ソースなどで人気。著書に『ストックおかずの知恵』(集英社)、『毎日使える! 圧力鍋レシピ』(日本文芸社)、『絶品! おうち餃子』(河出書房新社)他多数。
皆さんの家の冷蔵庫にも、使いかけのたれやソースが並んでいませんか? そんな今時の便利調味料がなくても「これさえあればおいしい家庭料理が簡単に作れる!」とっておきの自家製調味料をご紹介します。
今回は、私が20年前から作り続けている万能つゆ。おいしさの元になるので、我が家では「元汁」と呼んでいます。水を一滴も使わず、昆布とかつおの旨みを凝縮。余計なものが一切入っていないから安心だし、何よりおいしさが違います。薄めるだけでそばやうどんのつゆになり、煮魚、肉じゃが、きんぴらにも応用自在。定番家庭料理をサッと作れます。元汁を絞ったあとの削りがつおと昆布は、ごま油大さじ2を加えて混ぜればしっとりふりかけに! 全く無駄がありません。

元汁で作るおすすめレシピ< 炒り鶏 >
- 【元汁の材料】
- 昆布………………10cm角1枚(10g)
- 削りがつお……… 30g
- 酒…………………1/2カップ
- みりん…………… 1/2カップ
- しょうゆ………… 1カップ
- 砂糖……………… 大さじ2
- 【炒り鶏の材料】
- 鶏もも
- 野菜
【元汁の作り方】
- ①昆布は7~8mm角に切る。
- ②鍋に酒、みりんを入れて中火にかけ、煮立ったら火から下ろし、静かに鍋を回しながらアルコール分を飛ばす。
- ③②にしょうゆ、砂糖を加えて中火にかけて溶かし、煮立ったら昆布、削りがつおを加える。再び煮立ったらすぐに火を止め、そのまま冷ます。
- ④十分に冷めたら、厚手のペーパータオルかガーゼにあけて絞り、熱湯消毒した瓶などに入れ、冷蔵庫で保存する。
【炒り鶏の作り方】
- ごま油で鶏ももを皮のほうから焼き、下茹でした野菜を入れ炒める。味付けは、しいたけの戻し汁に水を足した「出汁:カップ1」に対し、「元汁:大さじ6」。煮立ったら落としぶたをして中火で約15分煮含めればできあがり。
» レシピを印刷する
本ページの記事は湧永製薬発行情報誌“大元気 冬号”に好評掲載中です。
次回「春号」をお楽しみに
- バックナンバー
- 食卓の健康 2017年夏 「とうふ白玉」
- 食卓の健康 2017年春 「ビスケットレアチーズ」
- 食卓の健康 2016年冬 「厚揚げチリソース」
- 食卓の健康 2016年秋 「きのこマーボー」
- 食卓の健康 2016年夏 「トマトの冷たいパスタ」
- 食卓の健康 2016年春 「菜の花とささみののりマヨあえ」
- 食卓の健康 2015年冬 「ブロッコリーとかきのオイスター炒め」
- 食卓の健康 2015年秋 「さけの南蛮漬け」
- 食卓の健康 2015年夏 「まぐろのづけ丼」
- 食卓の健康 2015年春 「とろろこんぶの卵焼き」
- 食卓の健康 2014年冬 「しじみ鍋」
- 食卓の健康 2014年秋 「長いもの甘酢鶏そぼろかけ」
- 食卓の健康 2014年夏 「そら豆とえびの炒めもの」
- 食卓の健康 2014年春 「菜の花といかの酢のもの」
- 食卓の健康 2013年冬 「豚汁カレー」
- 食卓の健康 2013年秋 「鮭とレンコンのハンバーグ」
- 食卓の健康 2013年春 「ジュレそば」
- 食卓の健康 2013年春 「お麩と野菜のナムル」
- 食卓の健康 2012年冬 「薬念味噌で作る味噌チゲ」
- 食卓の健康 2012年秋 「豚ロースの塩麹漬け焼き」
- 食卓の健康 2012年夏 「和風カルパッチョ」
- 食卓の健康 2012年春 「ちらし寿司」
- 食卓の健康 2011年冬 「炒り鶏」
- 食卓の健康 2011年秋 「揚げ焼き団子の和風あんかけ」
- 食卓の健康 2011年夏 「夏野菜の彩り炒め」
- 食卓の健康 2011年春 「春のふわとろ卵とじ」
- 食卓の健康 2010年冬 「冬野菜のお手軽蒸し鍋」
- 食卓の健康 2010年秋 「鯖とカブのサラダ」
- 食卓の健康 2010年夏 「アスパラガス 春巻きの皮包み」
- 食卓の健康 2010年春 「筍のフリット 海老を詰めて…」
- 食卓の健康 2009年冬 「ニラのスープ ニラのガレットと共に」
- 食卓の健康 2009年秋 「きのこの玉とじ丼 黒酢あんかけ」
- 食卓の健康 2009年夏 「オクラと長イモのすり流し」
- 食卓の健康 2009年春 「春キャベツのロール煮」
- 食卓の健康 2008年冬 「豆乳鍋」