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血栓症に気をつけよう

血栓症について教えてください。

まず血栓とは、血管内にできる血のかたまりのことです。血のかたまりができると、血管がつまり、血流が悪くなることで発症する疾患のことを「血栓症」といいます。
 たとえば、脳の血管がつまれば脳梗塞を発症しますし、心臓の血管がつまれば心筋梗塞を発症します。
 最近の3大死因は、「悪性新生物(がん)、心疾患、老衰」です。そのうち、心疾患の約9割を占めるのが心筋梗塞と脳梗塞で、これらは統計的にはがんに匹敵する死因とされています。
 血栓症を誘発するのが、ドロドロの血液です。食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足やストレス、睡眠不足など、さまざまな生活習慣の乱れから引き起こされます。血栓が引き起こす疾患は、場合によっては突然死にもつながりますので、十分な注意が必要です。

血栓ができる理由とは?

1つは、血流です。血流が障害されることで血液が停滞し、血栓ができると考えられます。血流が滞りやすい体の部位は下肢です。本来、下半身にあるふくらはぎや太ももなどの大きな筋肉がポンプの役割を果たし、 血液を心臓まで運んでいますが、長時間のデスクワークや飛行機でのフライトなどによってポンプの役割が果たされないと、血栓が作られる場合があるのです。
 2つ目は血液です。血液が固まりやすい、溶けにくい性質になることで血栓が形成されやすくなります。中性脂肪やコレステロールなどの脂質代謝に異常をきたす 脂質異常症や糖尿病といった慢性疾患などが要因に挙げられます。最近では女性ホルモン剤も血液の凝固を促進し、抗凝固の機能を抑制する成分が含まれるため、血栓を引き起こしやすくすることが知られています。
 3つ目は血管です。動脈硬化が原因で血管が硬くなり弾力がなくなると、血栓を形成すると考えられています。

血栓症が引き起こす病気は?

血栓症の代表的な疾患は、「心筋梗塞」と「脳梗塞」です。
 「心筋梗塞」とは、血栓が心臓の血管をふさいで血流を完全に止めてしまうこと。動脈硬化で狭くなった血管の内部は血栓ができやすく、それがつまったり、血栓部分がはがれてその先がふさがることで発症します。血流が途絶えると、必要な栄養素や酸素が行き渡らなくなるため、心筋細胞が壊死。つまった場所と症状の程度によっては心停止し、最悪の場合死に至ります。
 「脳梗塞」は、血栓が脳の血管をふさいでしまうことで起こります。脳梗塞は、脳血管にできた血栓が血管を防ぐ「脳血栓」と、頸動脈や心臓、大動脈などにできた血栓がはがれて脳血管でつまり血流をふさぐ「脳塞栓」の2種類に分かれます。最近は脳梗塞で死亡する例は少なくなってきていますが、症状によっては運動機能や知的能力などに後遺症をもたらす危険が多い疾患です。高血圧の人は日ごろから注意することが必要です。

日常生活の予防法を教えてください。

血栓症を予防するためには、血栓を作りにくくすることが重要です。そのためには、下肢を積極的に動かし、血液を滞らせないようにすること。足首を回したり、ふくらはぎを軽く叩いてマッサージすると、血流がよくなります。
 また水分をこまめに補給し、血液が固まらないようにすることも大切です。糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病があると血栓を引き起こすリスクが高いため、医師に相談し、薬で治療しつつ予防することもできます。
 血流をよくするための基本は、食生活に気をつけ、定期的に運動すること。日常生活に気をつければ、予防・改善できる病気でもあります。対策をしっかりと身につけ、元気な日々を過ごしましょう。

久保田 芳郎特任院長

今回答えいただくのは
久保田 芳郎(くぼた よしろう)特任院長

キッコーマン総合病院 特任院長/医学博士/東京理科大学薬学部客員教授/日本医師会認定健康スポーツ医/日本医師会認定産業医

本ページの記事は湧永製薬発行情報誌“大元気 夏号”に好評掲載中です。

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