あなたの元気を未来につなぐ WAKUNAGA

わくわく健康情報館

ホーム >  わくわく健康情報館 > 教えてドクター

大元気流 教えてドクター

血管の老化

血管の老化とは

 私たちの体には動脈、静脈、毛細血管が張り巡り、この血管の中を血液が流れることで、全身に栄養や酸素と届け、老廃物や二酸化炭素などを回収し、全身の健康状態を保っています。
 しかし、血管は男女の違いはあるものの、年齢とともに弾力を失い、厚くなり硬くなります。これが血管の老化現象です。
 血管の老化で問題となるのは動脈硬化です。動脈は心臓の拍動で血液を流していますが、押し出すときに血管壁には血流の勢いで常に衝撃が加わっています。血管がやわらかければ、衝撃をうまく吸収しながら血液を送ることができますが、血管が硬いと衝撃を上手に吸収できないため、血管壁を傷つけるだけでなく、脳や心臓などほかの部分にも悪い影響を与えます。

動脈硬化から起こる病気

 動脈硬化には血管が狭くなるタイプと硬くなるタイプがあります。どちらも自覚症状はほとんどないため、放置しているとどんどん進行して血流が悪くなり、さまざまな病気を引き起こします。

狭心症 心臓に血液と酸素を運ぶ冠動脈が狭くなり、血流が悪化し、心臓が一時的に酸欠状態になること。

心筋梗塞 冠動脈がつまり、ほとんど血流がなくなり、酸欠となり、心筋の一部が壊死すること。突然死を招くことがある。

脳梗塞 脳の血管に動脈硬化が起こり、血栓がつまり、脳細胞が壊死すること。ろれつが回らない、半身麻痺など後遺症が残る場合が多い。

腎機能の低下 腎臓の血管に動脈硬化が生じると腎臓の機能が低下し、悪化すると人工透析が必要になる。

動脈硬化を起こさないために自分の血管の状態を知ることも大切です。女性は閉経後、男性は 50 歳を過ぎたら病院で血管年齢を調べる検査をうけましょう。

動脈硬化を防ぐ生活習慣とは

 動脈硬化は血管の老化が原因で起こるので、日常生活を見直しましょう。
 食事は、食べ過ぎないこと。現代社会は食べ過ぎによる肥満の人が多く、内臓の周囲に脂肪がたまると、脂肪細胞から血管を傷つける物質が分泌され、血管が炎症を起こし動脈硬化を進め、血糖値や血圧が上がります。また、お菓子や飲み物に含まれる砂糖や料理の塩分を控えることも大切です。
 同時に運動も生活に取り入れましょう。適度な運動は動脈硬化防止だけでなく、肥満や高血圧、糖尿病、脂質異常症の予防にもつながります。運動は1回30分程度、週に3〜4回行うのがベストです。おすすめはウォーキング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動です。有酸素運動を行うと血管を広げる働きをするNO(一酸化窒素)物質が放出されます。食事の改善と運動の継続で血管の老化を防ぎましょう。

動脈硬化の治療法

 生活改善を行っても動脈硬化の原因となる悪玉(LDL)コレステロールの値が改善しない場合は、薬物療法で値を下げる薬を服用します。LDLコレステロール値は高くないが、中性脂肪値が高い場合は、中性脂肪の合成を抑える薬を服用するなど、検査結果を見て薬を使用します。
 また喫煙習慣がある人は、禁煙指導も行います。たばこに含まれるニコチンは交感神経を刺激して血管を収縮させる作用があるので、血圧が上昇し活性酸素が血管を傷つけることもあります。今は禁煙外来などを設けている病院も多数あるので、医師の指導により禁煙することが可能です。
 血管の老化を防ぐことは、さまざまな病気から身を守ることにつながります。食生活の改善、日々の運動、禁煙など、できることは始めましょう。

白澤 卓二(しらさわ たくじ)先生

今回答えいただくのは
白澤 卓二(しらさわ たくじ) 先生

白澤抗加齢医学研究所 所長 医学博士/新宿白澤記念クリニック 最高顧問、獨協医科大学医学部生理学(生体情報)講座 特任教授

本ページの記事は湧永製薬発行情報誌“大元気 冬号”に好評掲載中です。

バックナンバー
加齢性難聴
統合失調症
腰痛
便秘
老人性 うつ病
加齢臭の悩み
糖尿病の悩み
歯周病の悩み
不眠症の悩み
認知症の悩み
歯周病の悩み
座骨神経痛の悩み
夏バテの悩み
皮膚のかゆみの悩み
紫外線の悩み
中高年の胃腸の悩み
中高年の骨の悩み
中高年の腸の悩み
中高年の目の悩み
肝臓の病気予防と対策
膝の痛みの予防と対策
骨粗鬆症の予防と対策
体を温める食材と食べ方を身につけよう
おいしく食べて体を温めよう
体を温めて美容と健康を手に入れよう
『冷え』からおこるやせない体の仕組み
燃やしてやせるコツ教えます!
食べて燃やすコツ教えます!
食べて守るコツ教えます!
食べてやせるコツ教えます!
歯の健康は、全身の健康!
寒くなったら注意したい しもやけ・あかぎれ
OTC医薬品の正しい飲み方、使い方
もう悩まない!尿もれ
花粉症をふきとばせ!
急性膵炎と慢性膵炎
太りやすい、痩せにくいが遺伝子でわかるってホント!?
尿酸値が高い状態が長年続くこと。これが「痛風」になる条件です。
うつ病は「心の風邪」?いえいえ、「心の骨折」です。
基礎代謝をアップして脂肪にさよなら!
実践したい「腰痛の悩み」改善&予防法!
「夏・肌のトラブルこれで解決!」