もの忘れ~それは年齢のせい?それとも病気のサイン?~
年齢を重ねると、「もの忘れ」が気になる方が増えてきます。「名前が出てこない」「あの俳優の顔は分かるけど名前が思い出せない」といったちょっとした忘れごとは、誰にでも起こる自然なことです。そこで今回は身近な「もの忘れ」について見ていきましょう。
◆◇もの忘れとは?◆◇
一度覚えた内容を思い出せない状態のことをいいます。「もの忘れ」には、加齢による自然な変化から認知症といった病気のサインまで幅広くあります。1)
◆◇年齢や状態によって、もの忘れには段階があります◆◇
もの忘れは、年齢とともに少しずつ増えていきます。その変化には大きく3つの段階があります。(下図)
引用:(症状編) もの忘れ|神経内科の主な病気|日本神経学会
●加齢によるもの忘れ(正常範囲)
名前がすぐに出てこないといったことはあっても、 日常生活に支障はなく、いわゆる「度忘れ」です。2)
●軽度認知障害(グレイゾーン)
同じことを繰り返し質問するなど、少し気になる変化がみられますが、日常生活には支障はありません。健康な状態と認知症の中間で、この段階で生活習慣の見直しなど早目の対策により正常な状態に回復します。2)3)
●認知症(明らかな低下)
道に迷う、金銭管理が難しくなるといった、物事の記憶、判断、順序立てて行うなどの脳の機能が低下した状態で、日常生活に支障が起こることがあります。2)3)
◆◇もの忘れ?病気のサイン?◆◇
下記は、「もの忘れ」の傾向を確認するためのチェックリストの一例です。各項目を全くない(1点)、時々ある(2点)、頻繁にある(3点)、いつもそうだ(4点)で評価し、合計20点未満は日常生活に大きな支障はないと考えられますが、20点以上の場合は医療機関へ相談してみましょう。
□今日の日付が分からないことがある。
□一人で買い物に行けるか。
□5分前に聞いたことが思い出せないことがある。
□公共交通機関を使って外出できるか
□同じことを何度も聞くことがある。
□電話番号を調べて電話ができるか。
□鍵など、物の置き場所が分からなくなることがある。
□掃除機などを使って掃除ができるか。
□言いたい言葉がすぐに出てこないことがある。
□金銭管理ができるか。
◆◇もの忘れ対策◆◇
生活習慣の見直しや脳を活性化させる活動を通じて認知機能の維持を心がけましょう。
●ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレなどの適度な運動を続けましょう:運動は身体だけでなく、脳の健康にも有益です。特に有酸素運動は、身体全体の血流を活発にし、脳への栄養と酸素の供給を向上させます。4)
●会話や社会活動参加の機会を増やしましょう:人との会話や地域活動への参加は、脳の機能を刺激して活性化し、記憶力の維持に役立ちます。交流を楽しむ時間を持つことが大切です。
●質の良い睡眠をとりましょう:良質な睡眠は、脳の活性化と疲労軽減に役立ちます。就寝前のスマホやテレビ、カフェインの摂取は睡眠を妨げるので就寝前は控え、毎日同じ時間に寝起きする習慣を。
その他、バランスの良い食事、脳を活性化させる活動(パズルや数独といったゲーム)や新しい趣味などに挑戦することが効果的です。
もの忘れが気になったら、お近くの薬局・薬店、地域の相談窓口などで気軽に相談してみて下さい。
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<参考文献>
1)認知症・ものわすれ|NCNP病院国立精神・神経医療センター
3)あたまとからだを元気にするMCIハンドブック/国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
4)【理学療法士が解説】ウォーキングの7つの効果と実施中の注意点とは? | 脳の健康情報サイト「脳ラボ」







