果物アレルギーについて
- 果物アレルギーでは、どんな症状が出ますか?
果物アレルギーの多くはリンゴやモモ、メロン、キウイフルーツなどを食べた直後に唇や口の中、喉、耳の奥などにイガイガ感・痒みを感じる「口腔アレルギー」として現れます。通常は、こうした軽い不快感・違和感が現れるだけのことが多いですが、稀に重いアレルギーを起こすこともあります。果物以外にも、トマトやセロリといった野菜、あるいはナッツ類が原因で起こることもあります。
- 花粉症の人に多いのは何故?
イネやブタクサ花粉症の人はメロンやスイカ、ハンノキ花粉症の人はリンゴやモモ、サクランボ、キウイフルーツのアレルギーを起こしやすいことが知られています。これは、それぞれの花粉と果物が持つアレルゲン(タンパク質)の構造が似ているために起こる現象です。他にも、バナナやパイナップルでアレルギー症状を起こす人は、ゴム手袋(ラテックス)でアレルギーを起こすこともあります。
- 果物アレルギーを防ぐ方法や注意点はありますか?
基本的に、症状が現れる果物を避けるのが無難です。口や喉に軽い違和感が現れる程度のものであれば、厳格に避ける必要はありませんが、口や喉以外にも、皮膚の湿疹や息苦しさ、唇や眼の腫れなど、全身に症状が現れるような場合はすぐに病院を受診する必要があります。なお、果物を加熱調理すればアレルギー症状は現れにくくはなりますが、アレルギーを完全に避けられるわけではないという点には注意が必要です。
今回お答えいただくのは
児島 悠史 先生
薬剤師 / 薬学修士 / 日本薬剤師会JPALS CLレベル6 / Fizz-DI代表


